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「今日はいつもより顔が白いですね、先生。もしかして具合悪いとか……?」
「え。そうかな?」
さっきトイレで鏡をチェックしたはずだけど、気づかなかった。
ただでさえ僕の顔はもともと白くて覇気が無い。
この頃は目の下のくまが濃くなってきたせいで、不健康さに磨きがかかっているとは思う。
聖には「髪の色、もーちょい明るくすれば?」と誘われているものの、断っている。
僕は黒髪が好きだし、ヘアカラーする時間があるなら寝ていたい。
そういえば前の時間の授業で、女子生徒に『売れない文豪っぽい』『結核で死にそう』とか言われたのはたぶん、黒髪と肌の白さのせいだろう。
今になって納得してしまう。
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