掴んで 揺らして

2「聖はずるい」※

◆　◆　◆

「……はっ、はあ、ッ！　ンッ！」

「モモ、モモっ……」

「ふあ、ひっ、アッ、あぅう！」

　ほぼ毎晩しているというのに、聖の求め方はとても激しい。再会した日からずっと変わらない。

　キスも愛撫も荒々しくて僕はいつもいつの間にか泣いている。
　悲しくもないのに。

　聖はそんな僕を見て、心底嬉しそうに嗤うのだ。

「あっあっん、ん、待っ、や、あァーーっ！」

　どんな声を出してもお構いなしにガツガツ突いてくる。
　今夜はとくに酷そうなのは、そろそろ我慢の限界がきているせいかもしれない。

　昨日も一昨日も僕が先に力尽きてしまったから、聖は溜まりきったものを吐き出せていない。