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さて、どうやって彼らにヤカラたちの企みをつたえようか。オレは講義室周辺をうろうろし、他の学生から懐疑と好奇の視線を集めています。手紙を送るか。いやそれでは怪文書です。直接伝えようにも、相手にされない恐れがある。そもそも開催間近の時期にこんな話が挙がればイベントの中止も起こりうる。それはまずい。お嬢さんたちは何カ月も前からこのイベントの成功に向けて活動していたのです。あの非常階段で、慣れないことに辛くとも楽しそうに、ときには涙を流し、夜空を見上げながら話すお嬢さんを思い出すと、二の足を踏まずにはいられないのです。
日が傾きだし、会議はつつがなく終了しました。
結局オレは何も伝えることもできず、お嬢さんに見つからないように大学から最寄り駅に向かう道をとぼとぼと歩いておりました。別の方法を考えましょう。イベントを中止させずにヤカラの企みを阻止しましょう。心にそう固く誓い、とりあえず開店したばかりの居酒屋に入りました。
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