「だって死ぬんでしょ？」

4. 高層ビル

○高層ビル 屋外階段付き、踊り場が各階の合間にないとダメ。五階～十階くらいないとシーン栄えしないので探す必要あり。
少年、ビルの階段を登り始める。上りながらモノローグ。
少年（Ｍ） 「父が死んだのは、一年前。交通事故だった。母も、当時中学二年生だった妹も、勿論僕もおいおい泣いた。あんなに涙を流したのは、初めてだったかもしれない。死ぬということは、いなくなることなのだと、そんな当たり前のことを、僕はその時ようやく理解した」
カメラ、少年の足元を映す。
少年、最上階手前の屋外階段踊り場で立ち止まる。
少年（Ｍ） 「そしてそれをきっかけに、残された僕達家族は変わっていった」

（Ｃ・Ｔ）

○回想、妹の話 シーンは家でのやり取りを断片的に。
○妹の部屋 二階、少年の部屋の反対側の部屋。少年の部屋と反対向きの構成。
少年（Ｍ） 「妹は、学校に行かなくなり、そのうち家にも帰ってこなくなった。気が付くとそこにいる人間は、僕の知っている妹ではなくなっていた」
ベッドの上で塞ぎ込んでいる妹を扉ドアの前で見ている少年というシーン。※この段階では格好は普通のまま。