2. 少年の自室(現実)

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少年(M)  「今日も母は、「父さん」と楽しそうに、嬉しそうに話している。まるで古い人形のような、人間。心がない分、人形で合った方がまだ幾らかマシかもしれない」 リビング中央から少年を追うように。 少年、もう一口だけパンを齧り、パンを皿に置く。麦茶を一気に飲み干し、仏間に向かう。 ○仏間 六畳。入って正面に仏壇が置いてある。仏壇の隣には収納棚が二つ並ぶ。 仏壇にある父親の写真をアップで映す。 少年、仏壇の前に正座し、手だけを合わせる。 少年 「……いってきます」 少年、仏間を出て行く。 カメラ、リビング仏間入り口から玄関と母親が映る位置まで引いたところに配置。 母、父と話している。 少年、それを見ないようにして家から出て行く。 (C・T) シーン終わり。
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