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「なんで翔太がムリとか言うんだよ」
「ムリなものはムリなんだよ。ってか葛城さんに話しかけんなよ」
「はぁ？ なんだよそれ、なんで翔太がそんな事言うんだ？」
やばい、一木君がヒートアップしてるっ。
「あの、家庭教師って違くて、その、彼氏だから・・・」
「葛城さん、彼氏いんの？」
うんって頷いたら予鈴がなって先生が入ってきた。
ナイスタイミング、と思ったのは私だけだった。
授業が始まってすぐ、一木君が立ち上がった。
「先生、葛城さん具合悪いようなので、保健室へ連れていきます」
は？ 私？
「葛城さん、大丈夫？ 歩ける？」
と手を引かれるからつい教室から出てしまった。
３年１組は１階に教室がある。
保健室は別塔の１階、渡り廊下を渡るとすぐ左手だ。
「あの、どうして？」
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