271人が本棚に入れています
本棚に追加
「まあ、それだけで済んで良かったじゃん。でも一木って、2年の子とつきあってなかった? 別れたのかな。 それにしても、また片桐さんの黒いオーラが見られるかなぁ」
美樹は楽しそうだ。
「ううー、やめてよね。ちゃんと断ったから大丈夫だし」
「で、温泉はどうだった?」
「あの、それは、その、楽しかったよ」
お土産の付箋とラスクをテーブルに広げた。
彫刻の森で見つけた付箋が面白くて、浅野君にもデザイン違いを買ってきた。
「でね、美樹には言っておくね。実は・・・」
美樹が息を飲んだ。
目もまんまる。
「うそ、マジで?」
うんっと頷くと
「キャーーーーーーっ咲子、ホントにっ? うわーーーーーーー」
美樹が赤い顔で叫ぶから、いろんな意味で私も顔が熱くなる。
「おめでとう咲子、びっくりしたけど、私も嬉しいっ! いや~ 片桐さん大人だわ~」
最初のコメントを投稿しよう!