地図研究部

助言

「お！　みんな揃ったね。今日は須田先生の特別指導を受ける日だから、先生が来るまで待っていようか」
「オレ！　地図すごろくやりたい！」みずきが勢いよく手を上げた。
「地図すごろく？」しげとあらたがきょとんとした顔をした。
「しげとあらたは初めてだったね。俺たちが作ったすごろくなんだ。俺たちが住んでいる朝日市の名所や良い所を東西南北で分かれて進んでいくんだ」
「ゴールは？」
「ここ、学校だよ学校から出発して色々な所を回って学校に帰って来るの。面白いよ」
　ゆらは嬉しそうにすごろくを広げた。
「随時マスは増やせるから、良い所を見つけたら教えてくれ」
　はーいと各々返事をしてすごろくを始めた。わいわいと賑わう中、あらたは先程の男子生徒の言葉を思い返していた。
（二人からたくさんのことを学ぶといいよ）
　それにどこかで会ったことがある気がした。