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心結に会う俺よりも楽しみにしている気がする。
「まずは俺の部活本格復帰が先だからな」
「おう、早く復帰しろよ?」
「お前、会いたいからって復帰して欲しいのかよ」
こんなふうに拗ねてみせたりもする。
分かってるんだけどな、小西の気持ち。
「ばーか、お前がいてこそうちのサッカー部だろ」
俺の腕をポンっと叩く。
「サンキュ」
小西がそう言ってくれて、俺には戻る場所がある。
待っていてくれるやつがいる。
それだけで、心強かった。
「順調なんだろ?」
「うん、あと1ヶ月くらいで復帰出来ると思う」
俺は怪我した足をそっと撫でる。
復帰しても、ずっとやってないし、まずはリハビリからになるだろうけど。
すっかり、筋肉も衰えたように思える。
「そっかー、じゃあ、もうすぐ会えるんだ!」
「お前……やっぱそれかよ」
「だって、こんなタイプの子見たことない!」
もう一度アイコンをタップして写真を拡大する。
「あんま、会う前から盛り上がんなよ?」
恋してる時、そのものな顔をしている小西からスマホをとる。
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