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あの時もいまも一貫して変わらないこと。
それは、あたしの方が好きなキモチが大きいってこと。
この想いの強さはきっと、一生かけても逆転なんかしない。
実際、あたしは入学したときにヒロに一目惚れをした。
その日から今日までずっとヒロのことが好きなのだ。
中学のときにすごく好きな人がいたはずなのに、そのひとの存在が霞むほど、ヒロのことを好きになった。
『クリスマスデート上手くいくよう願ってるよ』
「ありがとう。悠貴のクリスマスは?」
『ん、部活の相手いないモンたちで寂しいクリパー』
けらけらと笑ってる。
「そっかー」
『くそー、本当なら俺が心結と過ごすのにー』
なんて、本当に悔しがってる。
あの日からずっと、悠貴はあたしのことを好きだと言ってくれる。
その言葉に、あたしの胸は騒がしくなるけど、でも好きなのはどうしてもヒロで。
他の人を選ぶなんかできなくて。
だって、ヒロがたまに言う「好き」の言葉は悠貴に言われる以上にあたしの胸をざわつかせる。
誰のことが一番好きなのかをわからせてくれる。
クリスマス。
ヒロとの仲をさらに深まるに違いない。
そんな日を楽しみに、あたしは一日一日を大切にすごした。
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