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あたしと付き合う前にずっと付き合っていた元カノ。
あたしのことは、その彼女を忘れるためだったって分かってる。
『待ってくれ、俺は心結のことが……「もう別れるんだから、あたしに遠慮することないんだよ。元カノと幸せになりなよ」
あたし以外の人と幸せになって欲しいなんて、本当は思っていない。
『なぁ、俺は心結が好きなんだよ。別れるなんて言うなよ』
「好きなら、今頃ヒロはここにいるよ。あたしとクリスマス楽しんでるよ」
『それは……』
「出来もしないくせに言わないでよ」
もう限界だった。
学校では、ほかの女の子と仲のいい姿を見せられて、周りからは哀れみの目でみられて。
あの子彼女のはずだよね?って聞こえてきて。
それでも、ヒロと一緒にいたのは好きだったから。
『どうしてもダメ?』
「ごめん、もう限界なの」
『そっか……』
「次は、ちゃんと大事にするんだよ」
一方的にそう告げて、電話を切った。
切り終わって、初めて溢れ出てくる涙。
好きだった。
ちゃんと恋してた。
でも、あたしの心がもう無理だった。
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