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「やっぱ無理だったー」
部屋に入ってくるなり俺のベッドにドサッと寝っ転がるヒロ。
「だから、あんなことばっかしてっからだろ」
郁人がヒロの頭を叩く。
「失ってから、すげぇ大切だったことにきづくんだな……」
自分の手を見つめて、ぼそっと呟く。
行動がどうであれ、ヒロなりにすごい好きだったのだろう。
桜に振られた時ももちろん、ショックは受けていたけど、その時よりも重い気がする。
「次はちゃんとしろよ」
俺もヒロの頭をぐしゃっと撫でる。
「はぁーーーー、全然諦められる気しねぇ」
両手で自分の顔を覆う。
「お前さ、遅せぇよ」
「ほんとだよ。そしたらこんな結果にってないだろ」
俺と郁人は顔を見合わせて頷く。
「で?マネージャーと付き合うのか?」
郁人がヒロの顔をのぞき込む。
「は?なんでだよ」
本当に訳が分からないという表情になるヒロ。
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