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今日は夜のバイトが無かったため、スーパーでお弁当とみそ汁を買って帰った。本当だったらかごちゃんと、居酒屋にでも行って、焼き鳥を食べながら話でもしたかったけれど、残念彼は今日バイトの予定があるのだった。かごちゃんのバイト先は映画館で、彼は映画のチケットを千切る仕事をしている。彼曰く「映画をワクワクと楽しみにしている、お客さんの顔が好きなんですぞ。」と言うことだ。彼らしい仕事だなと思う。
今度の休みはかごちゃんのバイト先でホラーを見よう、B級の変てこな奴、見終わったらバイト終わりの彼を捕まえて感想を言うのもいいかも、彼は映画のチケットを千切るのは好きでも、映画自体はあまり見ないそうなので。
薄暗くなり始めた道をのんびり歩いていたら、また頭に何かが当たった、しかも今度は二回も。
流石に毎日だと、喧嘩を売られている気分になる、全く人に物を投げちゃだめって教わらなかったのかな?
ぶつくさ文句を言いながら、地面を探すと、今度はハート形の意志とクローバーの形をした石が落ちていた。
あれ、これってもしかして、僕はあることに気が付いて二つの光る石を握りしめると、速足で家に帰った。
お弁当の入った袋を机に置いて、引き出しを漁るとトランプのカードが見つかった。それらを一枚一枚広げて僕は確信する。
「やっぱり、これだ。」
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