空から落ちるモノ。

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 そういって、僕は光っているキューブに手のひらを乗せる。これで僕の生態情報があちらに記録されたから明日にでも、部屋に送られてくるだろう。通信を切ってやれやれと伸びをするとグーとお腹が鳴った、そういえばまだ夕飯を食べて居なかった、この星のご飯は何でも美味しいからつい食いしん坊になってしまうなぁと、僕は苦笑いした。  次の日、部屋に突然現れた通信用ポッドに、四角いキュブーを入れて送り返したら。 お礼にと見たかった映画のチケットと、お食事券が送られてきた。あっこれ好きな居酒屋も入っている。僕の生態記録から、欲しいものを調べて送ってくれるなんて随分と粋な計らいだな。  チケットは二枚あるから、明日はバイトが休みなかごちゃんを誘って映画にいこう。まだまだこの星の調査は足りない、僕の脳に取り付けられたメモリーキューブが回収されるその日まで、僕はこの星を堪能するつもりだ。 END
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