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名村くんは放課後も教室で寝てることが多かった。
他の生徒が教室にいなくなったタイミングを見て私は声をかけた。
「名村くん。今日、数学教えてくれる?」
彼は伸びをしてから私をギロリと見る。やはり寝ている彼を起こすのは悪かっただろうか?
でも私は思うのだ。本当は私が声をかけるのを待っているのではないか、と。
「別にいいけど、ここでやるか?でも、他の奴に見られたらお前まで変な目で見られるぞ。」
「いいよ。私は知ってるから。名村くんが噂どうりの人じゃないって事ぐらい。」
「お前も変わりもんだな。ま、いいけど。で?どこ?」
名村くんはやっぱり教えるのが上手い。
「ちょっと!名村真子に何してるの!」
そう叫んで、入ってきたのは雛子だった。
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