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もう何も躊躇う事はない。目標に向かって突き進むだけだ。
「腹を決めるか」
テーブルの上で組んだ拳をじっと見据えながら、イザークが呟いた。
「やっとやる気になったか、イザークよ」
「俺だって、馬鹿にされたとあっちゃ怒るさ」
背後のソファで、ロジェとカールが息を呑む気配がした。アーロンがゆらりと立ち上がった。
「やってやろう……俺たちは充分耐えた。次は人間どもが屈辱に耐える番だ」
僅かに上体を捻ってアーロンを見上げると、「おまえの覚悟は本物だろうな」とアーロンの目が問うていた。
「俺はこれからすべての居住区に“女神”を連れていく。しっかりと時間をかけて話をするから、早くても3週間……4週間かかるかもしれない。その間に、充分に実戦訓練をしておいてくれ」
「ああ」
「第2居住区の事は任せろ」
運命が動き出す──
女神アトロポスは、果たしてどちらの運命の糸を切るだろう。
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