Chapter 5

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「とにかく、無事でよかった。ヘルハウンドだかラクサーシャだか判んねぇのを捕まえてきたら、テメエに分析してもらうからな。そのつもりで勉強しとけ」 「アデル──っ!」 無事で、という言葉をかけるより先に、アデルは部屋を出ていってしまった。 おそらく既にアデルの頭には、ラクサーシャ捕獲に対する明確な作戦が練られているのだろう。 自らを囮にする、危険な作戦──フェルザーがGoサインを出せば、それは実行される。 (どうか、無事で) 5年という月日、苦楽を共にした戦友の身上を思うと、胸の奥底がずしりと重苦しくなった。
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