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たまに変なカウンセラーのような人や親戚の男が何故かいたりもして、カウンセラーのような人には催眠術とか逆行催眠とか胡散臭さ満点の人ばかりで結局効果は全くなかったし、変に体を触られたりされたこともあって不愉快だった。
親戚の男はなにか優しい言葉をかけながらその言葉はどうも薄くて、何故か掌や腰を触られたりされて疑問に感じながら自身の身体を他人の手がはい回る感覚は気持ち悪いな、と思った。
これを受け続ければ祖父の気が済むのだろうか、と思って祖父にはなにも言わなかったが、九十九さんはそれを見つけた翌日にはカウンセラーも親戚の男もいなくなったので、なにかしてくれたのかもしれないが、聞いても『なにもしておりません』と、それだけだった。
家ではそれぐらいだったのでまだ良い方だった。
問題は学校だった。
同級生だけではなく上級生や下級生、先生にも何故かまじまじと見られて、……視線が怖くなった。
なにも言わずに見られ続けるのが怖かった、祖父たちからの冷たく蔑んだ目も苦手だったが理由ははっきりしていた分辛くとも分かっている。
でも学校は違う、俺のことを知らないのにじっと見られるのだ。
多分灰色の眼が珍しいのだろうが、それだけなら他にも明らかにハーフな子もいればアルビノの子だっていたのにどうして俺だけなのだろうと。
でも視線が怖いから学校に行きたくないなんて言えなくて、視線を気にしないフリをして日々を乗り過ごした。
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