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何だこりゃ?小さくなってるぞ?
いつものように駅に向かい、改札を抜けてホームで電車が来るのを待つ。
そしていつも満員の電車に乗って、痴漢に見間違われないよう、両手でつり革に掴み、鞄は上の棚に置いておく。
こんな事をかれこれ20年近くやっている…
見慣れた風景、いつもの様子。
マンネリ化してるのは当たり前。
だが、何故か今日はいつもと雰囲気が違う…
何故だろう?さっきまで家で妻と娘と一緒に朝食を摂って、妻の運転する車で駅まで着いたのはいいのだが…
はて、何かおかしい。
何て言うか、いつもの風景なのだが、ちょっと変だ。
【お前はもういっぺん中2からやり直すのじゃ…】
「えっ?」
ふと周りを見渡した。
誰か今、オレに話しかけてこなかったか?
何だ今の声は?
疲れているのだろうな、そう思って改札をくぐり、ホームで電車が来るのを待っていた。
…あれ?いつもホームで電車を待ってる人達が何て言うか、大きくなっているような…
いや違う、いつもの風景だが、目線が少し違うぞ?
…オレこんなに低い目線だったか?
【ウワッハッハッハッハッハ!お前の身体は成長期の頃に戻っているのじゃ!】
「誰?」
またさっきと同じ声がする…
誰だ一体?オレはまた周囲を見回した。
「あれ?なんか変だぞ…」
ホームで前に立っている乗客、確かこの人、オレより背が低かったはずなのにオレより背が高くなってる!
いや、この人だけじゃない、横にいる人も、後ろにいる人もオレより背が高い!
えっ、何で何で?
【だから言ってるだろ、お前の身体は中2に戻っていると】
「さっきから誰なんだよ!」
オレは周りを見回し、思わず声を上げた。
【何さっきからブツブツ言ってるんだろ、あの子…】
【ちょっとおかしいんじゃないか】
【何だあのガキ、さっきから独り言ばっか言って】
え?何だって?
オレはふと自分の足元に目をやった。
「へ?何じゃこりゃ?」
ブカブカの革靴にダブダブのスーツ…
「オレ、小さくなってる!」
何で何で?ねぇ、どうして?
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