1.退屈の崩壊

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自分というのは、ヒトだっただろうか。 ヒトでいられたのだろうか。 あれ、僕は何を考えて 「おーい?聞いてるか~?」 「……あ、いや…えっと」 重く口を開く。 「おう。」 「思い出せない、というか」 「…」 「分からない、というか、その」 「だろうな。」 「知ってた!?」 なにそれ怖い。 「お前、ここのシステムとか、自分がゲームのキャラクターだったとか、覚えてるか?」 「い、いえ、全く……」 ゲームゲーム言ってたけど、そういうことかと今しがた理解した。 初耳だよ。僕ゲームのキャラクターなのか。びっくり。 ……あんまり驚きを感じない自分に。 「ふーん…OK、分かった。 じゃ、今日からお前はケイだ。なんか服にKって書いてあったからケイ。 はい、これステータス表な。詳細は後で適当に書けばいいよ。どうせ仮だし。 後で色々ここの施設まわろうな~!ちなみにここG-アルカディアっつーんだけど…… あ、あと来週から俺とおんなじ学校行くから!」 「……………?」 ……突然の情報量に、言葉が出なかった。
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