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師匠のもとで料理を学びながら、一度は退学させられた学校に入り直した。
教師たちは、以前学校をやめたときのことを覚えていた。再度学校に通いたいと申し出た私を嫌がるどころか、泣きながら抱きしめて助け出せなくて済まないとまで謝ってくれた。
あの男が学校にまで何かをしていたという事実を知ったのはこの時だった。
死に物狂いで学業で学び、学校が終わればすぐに師匠の下で料理を研究する。
そんな平凡よりちょっと忙しい日々が楽しかった。異国の言語に対する姿勢が変わったからか、言語はすらすらと頭に入った。
学校を卒業したあとも師匠の下での修業は続いた。
やがて師匠から一店舗を任されるようになり、人を雇う側になり。
かつて「客」だったルポライターが私の生き地獄をからの生還をコラムに乗せてくれて。
売春宿の主が名の通った料理人を店舗に連れてきてくれて。
料理を評価を付けてくれて。
人生が順風満帆に進み始めたころには、私の中から母国の言葉がすっかり抜けてしまっていた。
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