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それでももう我慢できない。これがどうしようもなく恋だってオレは気付いてしまったから。
アンタをめちゃくちゃに愛したい。
たとえそれが理不尽だとしても。溶けてしまうような愛撫を与えながら、明は雅を追い詰めていった。
「はっ……んっ……明さん……オレ……こんなの……恥ずかしい……」
与えられる愛撫に反応して女のようにわななく自分に、雅は恥じらいを見せた。
「……ここにはオレとアンタしかいないんだから………もっと乱れてみせてよ?男だからとか女だったら…とか……どうでもいい。オレはアンタと………ひとつになれたらそれでいい」
「……………んっ」
「オレは………アンタをものにしたい。それだけだよ」
明はそのまま、雅の両脚へと腰を沈め、己の楔を雅の体に打ち込んでいった。
「…………ッ!!」
「雅……雅……力を抜いて、オレに全部預けてよ」
「あっ……ああっ……やだ……もう…赦して」
「もっと……力抜いて……アンタと深く繋がって……一緒に……イキたい……」
痛みと苦しみを伴いながら結ばれた行為は、シーリングファンが申し訳なさ程度に回る、蒸し暑いセピア色の部屋だった。
古ぼけたハードカバーの本と、机に散らばったままの小銭。快楽のままに目に入ってくる風景は、どこか色あせた懐かしさがあった。
外気は日没を過ぎてもまだまだ蒸し暑く、汗と貼りつく髪が煩わしい。
真昼の雑踏のなかで、自分たちの距離が少しづつ縮むのを、二人は体で確かめ合った。
「あっ…………あっ……イイッ」
無我夢中で快楽を追えば、甘い呻きが何度も漏れてしまう。
汗ばむ背中に手をまわし、
しがみついて、
しっとりと湿ったシーツを肌に感じて、
明は何度も「彼」を求めてきた。
ただただ、快楽だけに溺れる二人。
もしかしたら、流されただけ?
それともただの戯れ?
だとしても、今だけは身も心繋がっていたい。
好きだから…
離さない…。
もっと欲しい…。
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