彼だけは私のヒーロー

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「笹木ー。掃除当番、ヨロシクねー。」 「笹木、綺麗好きだから、こういう時は役に立つよねー。」 「自分はデブスのくせに綺麗好きって。ウケるー。」 ケラケラと笑いながら、掃除当番だったはずの女子たちは、教室を出て行ってしまった。 「...よしっ。」 邪魔者が去ったところで、私は、自分自身に気合を入れる。 家から持参している机クリーナーの液体を、やっぱり持参している雑巾に染み込ませる。 「はじめますかっ!」 私は気合を入れて、教卓を拭き始めた。
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