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中学生になる頃には、レターセットや包装資材を母に頼らなくとも準備できるようになっていた。
郵送に必要な切手はどんどん改定され、子どもの頃よりずいぶん値上げされた。
わたしは私立、鏡子は公立の中学に進んだため、同じクラスになる夢は果たせないままだったけれど、その分贈り物を選ぶ楽しみは増えた。
気心の知れた相手に贈る、きばらない、ささやかなものたち。鏡子になら、気取らなくてよかった。
わたしは既に少女漫画誌を3誌も購読していて、余分な付録には事欠かなかったし、増額されたお小遣いで自分とおそろいの文房具を奮発することもあった。
中学2年の鏡子の誕生日には、初めて宅配便を使った。
封筒に入らないものも送れるし、近隣のコンビニから発送できる手軽さは魅力だった。
母から「中身より配送料の方が高いんじゃないの」と笑われながら、わたしは自分の描いた彼女の似顔絵をファンシーショップで買ったフォトフレームに収め、丁寧に梱包して発送した。
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