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「行くね。わざわざ来てくれてありがとう。」
人目なんて、どうでもいい。
ホームにはたくさんの人がいる。
でも、裕翔の体温を感じられるのは、またずっと先になってしまう。
私はまた、裕翔を強く抱き締めた。
裕翔の体温を感じる。
匂いを感じる。
少し早い、心臓の音を感じる。
顔を上げると、裕翔と目があった。
そして今度は、
裕翔から、私の唇にキスをしてくれた。
相変わらず周りを気にしてキョロキョロと視線を泳がせているが、勇気を出してしてくれたそのキスが、私は凄く嬉しかった。
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