知的な優等生君

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『…今の言葉で頭の中のウエディングベル鳴ったかも。』 『何か、彼の話術にはまってる自分が悔しいかも。』 『好きかそうじゃないかで言えば、紳士的でリードされるの嫌いじゃないしね。』 『私、おとされちゃってるからこのままでいいのかな?』 ストレートに言われるのは嬉しい。でも、流されていいのか不安。このまま彼の言葉を信じて口説きおとされてもいいのか恋愛に不慣れな私は迷っていた。 「麻咲さん、僕変な事言いました?」 「そんな事無いですよ。嬉しいです。」 「それは良かった。困らせたみたいで心配してました。」 「お待たせしました。串焼きと、サラダと…あれ、麻咲さんじゃないですか?」 キラキラ笑顔の高校の部活の後輩君が、偶然私の席に注文した物を運んできて気付いた。相変わらず爽やか眼鏡の生徒会長オーラが抜けない後輩君。 「大亮(だいすけ)君、此処で働いてたんだね。ウェイターの格好似合ってるよ。また、私の開発のゲームの感想聞かせてね。」 「麻咲さんの開発するゲームは、恋愛ゲームが多いので俺からすれば女性目線で女性の気持ちが分かるので参考になりますよ。」 「ありがとう。大亮君しか、知り合いの異性でゲームする人いないから助かってるんだ。仕事邪魔してごめんね。また、LINEするよ。」 「はい。俺も彼氏さんとデートの邪魔してすみませんでした。ごゆっくり。」 大亮君は、口調が柔らかくて優しくて可愛い後輩。私と大亮君の様子を静かに見守る年下君に、私が配慮が足りないなと反省した。 「素敵な人ですね。麻咲さんて呼んでいましたけど、後輩の人ですか?それとも…」 「大亮君は、昔から私の事を先輩とは言いませんよ。お腹空きました。早く食べましょう。」 「そうですね。」 と、大好きな鶏の串に手を出した瞬間携帯の着信が鳴った。誰か確認すると着信は同期の首藤からだった。三枝さんから聞いて私をからかう電話だろうと思って手短に済ませようとした。 「同期の者からの着信です。少し席を外しますね。」 「どうぞ。」 「もしもし、何の用の電話?」 『三枝さん推薦の彼と仲良くやってるか同期としては気になって電話したんだよ。先越されるのは悲しいがまだ分からないからどうなったか教えろよ。』 「…首藤には関係無いでしょ。お腹空いてイライラしてるから切るわね。また、明日。」
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