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私は、アロマの趣味から勉強をして資格を持っている。夢は香水作りのプロになるとか20代は思っていたけど諸事情により断念。
香りに関しては敏感、嫌いなお化けも何故かみえないけど悪寒で感じる程霊感も多少有りな厄介な体質。
「アイテム製作ってグッズとかですか?」
「癒しを求めるには匂い、睡眠が大事ですよ。私、アロマの知識多少はあります。」
私が持っている名刺にも資格取得した物が表記されていて、仕事に役に立てるならそれもビジネス上の戦略の1つだと思った。
「アイピローに安眠枕。クッションもしくは抱き枕とか、例えばキャラにあったイメージの香水を作りそれを持っている枕につけれるならより安眠効果がありますよね?」
「香水を薄く希釈してスプレーにします。香水の濃度は濃くて大事な枕にシミを作りますからね。ブレンドレシピも公式HPに載せるとか?」
どんどんアイディアは、浮かんでくるが実現されるかは微妙な所。しかし、私の過去の少ない恋愛経験史上でこれ程私の話を聞いてくれてうまく事が進む事があったかなんて言えば無い。
「キャラクターですが、今風に言えば擬人化やケモミミとか流行っていますが田神さんのキャラクター案を聞かせて下さい。」
「お魚擬人化男子とか…キャラクター案に煮詰まっていてスランプ状態だったんです。」
「新鮮で斬新なアイディアが欲しいですね。」
「カフェ系男子!スイーツ擬人化男子!」
閃いた事を口にするも虚しく空振りばかり。私の素晴らしい閃きの神様は舞い降りて来ないのかな?
「カフェと香りをコラボしてみますか?お店にとっても二重の効果ですよ。」
「コーヒー、スイーツ最高の癒しですよね?あっ、でも店員さんが恋愛対象なのか、カフェ系メニューの擬人化なのかそこも重要ですね。」
「この店のオーナーは、僕の高校の同級生の両親が経営者なので顔はききます。折角なので注文しましょう。」
私のアイディアにのりにのってくれて話がスムーズに進む。川崎さんの口調といい、話しやすさといい、人に嫌悪感を抱かせない紳士な振るまいに私は段々仕事とは言え我を失いそうになった。
「…神さん?」
「あっ、すみません。私、メロンクリームソーダーとふわふわもちもちパンケーキでお願いします。」
「僕は、ブレンドコーヒーとフルーツたっぷりワッフルで。」
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