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素直な彼の気持ちに動揺してしまい、さっきより心拍数が上がってて今にも張り裂けそうだった。
席を立って一目散にトイレに駆け込む。
「麻咲さんの反応が可愛くてつい本音が出てしまうのが、癖になりそうだな。」
私は、呼吸を整えて深呼吸して三枝先輩に落ちついてラインをした。
あの小悪魔年下君何ですか?優しい紳士と思っていたら直球過ぎてついていけません。
すると、三枝さんからは予想通りのラインが送られてきた。
麻咲には、丁度良い恋愛サプリじゃないの?川崎君、リード上手だから安心して任せられるわ。年上の初なアラサー女性の麻咲を口説き落としていい恋してもらえるの期待してるわね。じゃないと、一生独身覚悟しなさいよ。花も蕾のままだと美しさが分からないものね。
鏡の前でガクっと肩を落とした。この恋愛マスター美女な上司は、私の恋愛を応援してくれているのと、半分面白がっている。
「不慣れな恋愛初心者って扱いずらいわよね。でも、もうばれてるから仕方ない。気を取り直して前向きにいくしかない!」
「お客様、気分でも悪いのですか?」
「あっ、いえっ、大丈夫です。」
「亮廣が原因だから放っておいてやれ。」
マスターが、私を心配する店員さんの肩に手を置いてそう言ってくれた事に正直ホッとした。マスターも恋愛上級者のタイプだと思う。
「只今帰りました。って、亮廣来てくれてたのか。」
「配達帰りお疲れ様。」
「おお、ありがとな。お前、本当に癒し系だよな?異性じゃなくて残念だ。何で、前の年上彼女と別れたんだよ。」
「お前が突っ込む事じゃないだろ。さっさと、仕事しろ!(それに、亮廣には今狙っている女性がいるから余計な事はするな。)」
「(え?そうなのか。気になるな。)」
「…同級生の友達ですか?」
「はい。気分落ちつきましたか?三枝さんから田神さんをあまりからかうなとライン来ましたよ。」
少しやり過ぎたと顔に書いてある年下君はしゅんとなっていた。三枝さんからのフォローとマスターの気遣いにより私は、いつも通りに仕事の案をまとめていた。気分はとても良い。
「カフェメニューを擬人化か、カフェ店員さんと店の常連ヒロインによる恋愛ならどちらを推しますか?」
「ありきたりなカフェ店員さんとの恋愛ストーリーも王道ですが、癒し系となると擬人化がいいかと思います。」
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