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秋は誰かに会いたくなる。  高い煙突の煙が風に混じった。田舎の時間は実にゆったりと流れるので、快速はおろか鈍行列車すらろくに走ってはいない。錆びついて色がはっきりとわからなくなってしまった鉄橋を眺めながら、僕はぼんやりと考えていた。  僕に何ができたのだろうか。  同窓会は思った通りの大賑わいで、僕はすこしばかりばつの悪さを感じつつ、旧い友達と思い出話をしていた。赤城は今でこそシステムエンジニアとして才覚を発揮しているが、あの頃は俺たちの中でも一番の馬鹿だったな。テストにわけのわからないプログラミング言語を書いて、「先生にはこの文字が読めないだけです。答案がすべて英語で書かれていたとしても、あなたは同様に不正解にするんですか」なんて言い張ってたこともあったっけ。結局あの回答単純に間違ってたんだよな。酒井はどうしてるんだ?そうか、しがない商社マンってか。神童と言われたお前がなぁ…。人生、何があるかわかんないもんだよな。俺か?ああ、俺は…。  俺は、あのころから一切変わっちゃいないさ。     
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