第2話

2/3
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/16ページ
共働きの私達夫婦。 周りにはオシドリ夫婦と言われたり アットホームな家族だね なんて言われるが皆にはわからない闇がある。 レスだ。 1ヶ月に1度やるかやらないか。 息子も生まれたしお互いに余裕がなかったから 仕方ないとも思う。 共働きになったら今度はお互いに疲れて 夜になると高齢者夫婦の様に早々と布団に入る。 しかし、私自身2人目を考える時がある。 主人も 「できたらできたで嬉しいかなー」 と言っていた。 それなのに行為が少なすぎやしないだろうか。 そう思った私は意を決して主人に言ってみた。 「ねぇ・・・したくなっちゃった。」 甘えてみる。 「明日、しよ?今日は本当にしんどいから。」 仕方ないと諦める。 (明日ね・・・) 期待を持ってしまった。 主人は肉体労働をしている。 私にはわからない疲れがあるんだろう。 そう思っていた。 翌日の夜。 3人でお風呂に入り主人と息子が先に上がる。 2人が居なくなった後で入念に無駄毛処理。 全身に磨きをかけてさぁお布団へ!! ・・・。 スゥー スゥー スゥー 息子の隣から聞こえる寝息に 私は思わず耳を澄ませる。 (これは・・・確実に寝てんな・・・) 私は行き場の無い苛立ちが湧いた。 もぞもぞ 主人が寝返りをした瞬間。 ツンツン 「ん?・・・どうした?」 (起きた!!) すかさず話す。 「ねぇ、今日しよ?って言ってくれたよね?」 私の言葉で思い出したのか、主人は私の手に 自分の手を絡めてきた。 ホッとした私に降り注いだ主人の言葉。 「俺が、しよう。って言ったのに・・・ ・・・ごめん。・・・ごめんね?」 泣きそうになるのを必死に堪え 「・・・寝るの?」 と聞くと 「ごめんね?」 そう言って寝てしまった。 振り向いてほしくて素直になって 自分を磨いて、甘えて見せて。 勇気を出して自分から誘ったのに。 私はもう何がいけないのかわからなかった。
/16ページ

最初のコメントを投稿しよう!