2.マリッジブルー

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間宮某(まみやなにがし)さんの出身校の話題で盛り上がる、香住と萌子の会話をぼんやり聞きながら、グラスの中でカランと音をたてて溶けかけている氷を見つめた。 時間と共に小さく消えていく小さな氷は、不安定で儚くて、このままじゃ生ぬるい水になるしか先がない。 (……だから、仕方ないんだよ) 上を見たって仕方ない。 人の幸せを(うらや)んだって仕方ない。 今さら愛情の確認も出来ないくらいに、なあなあな、穴の空いた靴下をはいた男と交際6年目でなんとなく結婚。 所詮(しょせん)、これが私の現実だ。
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