Something blue~理想の結婚~

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車から降りてきた作業服のおじさんが尚孝に気づいて立ち止まる。 「ああ、あんたがあれね。はるひちゃんの旦那さんなる人ね」 「だ、いや、ちが……」 「……」 否定しようとして、でもだったらなんと説明すればいいのか分からず口をパクパクさせている私の横で、尚孝は少し頬を赤らめた後、小さく咳払いして、おじさんに向き直りガバッと頭を下げた。 「今日は来ていただきありがとうございます! 分からないことばかりなので、1からいろいろ教えてください! よろしくお願いします!」 そう声を張る尚孝に、おじさんが日焼けした顔に朗らかな笑顔を浮かべる。 「ははは。なんや頼もしかね。若い人が手伝ってくれたら野間口の親父さんも安心やろ。 はるひちゃんと頑張って親父さん助けてやりいよ。 じゃあ、ハウスに行くけん後からついてこんね」 そう言って軽トラックに乗り込むおじさんを見送ったあと、一瞬、尚孝と目が合って、 「俺たちも行こうか」 「…うん」 私は変に気まずい気分で小さく頷くと、自宅の軽トラックの運転席に乗り込んだ。
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