ゴーストライター

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「高校生くらいの少女なんだ…」 「美倉和瑠津ね…。知らないな…」 魚住はピスタチオを殻ごと噛み続ける。 「その少女が多分、椎名崙土のゴーストライターです…」 宇治宮の動きが止まった。 「本当か…」 「うちにも昔、原稿を持ち込んだ事がある子なんです」 宇治宮はタバコを足元に捨てて踏みつけた。 「わかった。こっちも調べてみる」 宇治宮は電話を切った。 そして人混みの中を逆らう様に歩き出した。
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