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私はその文字列に、体が冷える心地がした。
詳しいこと聞かせて、なんて無遠慮だろうか。ああ、そうだ。たまに載せている写真を見る限り、彼は私の自宅と近いところに住んでいる。
会って、話を聞こうか。
私は返信を打ちかけて、動きを止める。
相手は未成年。事情があろうと、私から声をかけて直に会うなんて……犯罪になるかもしれない。親御さんに怒られるかもしれない。
でも――
ままよ、と私は返信の文章を綴った。
『よかったら、直接話を聞くよ。この前、私が載せた〇〇駅前のカフェ、ヒロくんもよく行くって言ってたよね。今から私、そこに行くけど……よかったら』
よかったら、を二回も打ってしまった。まるで私の不安を映すような、定型句。
『お願いします。俺も今から行きます』
返信を確認し、私は覚悟を決めて息を吐いた。
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