運命の出会い

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「どうします?」 ミヤが会長に判断を仰ぐように見る。 ハァと溜息をついた会長は、 「朔都。いってこい。」 「は?嫌だよ。」 あっ素が出た。 何を言ってるんだこの人は。そんなどう考えてもめんど…厄介そうなとこに行けと?? 「会長は入学式でも何もしてないでしょ?」 「お前も同じだろうが。」 グッ。確かに入学式で仕事らしい仕事をしてたのはミヤだけだけれども。 「会長命令。」 …そう言われれば一役員である俺に反論ができるわけもなく。 先輩と一緒に一年の教室に向かった。 ********* 「ごめんなさいね。親衛隊からの注意だけならウチでも何とかできたんだけれど…」 「大丈夫ですよ。一年生のHR終わるまで暇でしたし。」 先輩とこうして2人で話すのは実は初めてだったりする。 生徒会業務で会うことはあれど、個人的な絡みは無かった。 近くで見るとすげー綺麗。髪とかさらっさらじゃん。 流石に声はそこまで高くないから喋らなきゃ女の人に見えなくもない、かも? まじまじと観察するのは気が引けてちらちらと視線を向けながら歩いた。 そこからは特に話す事もなく一年の教室にとーちゃく。 「こっちよ。」 先輩が止まったのはB組。おーおー言い争ってますねぇ。管理委員らしき生徒が間に割って入るも、効果なし。 1人はふわふわの茶髪の子。恐らくあの子が親衛隊。 ネクタイの色が赤だから。 因みにこの学園のネクタイは一年生の内部生が赤、外部生が青。二年生は共通で緑。三年生も共通で黒。なので一年生に関しては内部生か外部生かをタイの色で見分けられる。 俺は二年生だから緑。カエル色だな。 外部生の方に顔を向ける。自分が目を見開いたのが分かった。そして、
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