ホスダちゃん

幼稚園の頃、みんなで園庭でオユウギしましょう、と言われると
どうしてもそこに入れなかった。理由は説明できない。
でも足が固まって…入って行けない。
だから断固として部屋で粘土をこねた。

ところが、今度
さあ、みんなで粘土こねましょう、と先生に言われると…
なんというか、息が詰まって居られない。
園庭に走り出てしまう。

こうしてタンポポ組の時代から高校卒業まで、
通信簿には
「真面目で思いやりはあるが
協調性に著しく欠ける」
と書かれ続けた。

無理に入った部活でも、美術予備校でも…どこでも同じ。
ぷかぷか浮く。

アマノジャクだ、ヘンクツだ、かっこつけだと言う人もいるけど
そうなのかなあ…
でも、出来ないんだから仕方ないじゃないかなあ。

寂しくないかって？そりゃ寂しい時もある、
でも、もう慣れちゃった。
がんばったって浮いちゃうんだ、しかたない。
みんなとワイワイってのが、どうしたってできないんだから。

でも、そんな俺に
必ず、一人や二人興味を持って親切にしてくれる人が居る。
男でも居るには居るが、大抵女の子。
それは俺が可愛い顔に生まれついたから、らしい。
親切にされるのはうれしいよ、
けど…
俺に興味を持ってくれる女の子が
みんな可愛いかっていうとそうでもない。
なかなかウマくいかないもんだね。