火事

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学校がいきなり火事になった。理科室からの出火らしい。俺たちはすぐに教員の指示の元、校庭に避難させられた。だが、なにか違和感が残る。 少しづつ煙に包まれていく校舎を見ながらハッとした。幼馴染の美雨がいない! 中にいるのか!?そう思う前に俺は走り出していた。 水もかぶらずに、煙が蔓延している校舎へと・・・ 必死になって階段を上がり、三階の美雨の教室に駆け込む。 そこに美雨が小さくなって動けないよと必死に訴える表情をしていた。 「美雨どうしたんだ?!足を痛めたのか?!」 「優羽くん・・・足が・・痛くて・・ゴホッゴホッ!!!」 「クッソ!マズい!美雨!おんぶしてやる!早く乗れ!」 必死になって美雨を肩に乗せて階段を出来る限り丁寧に早く降りて行った。 ようやく外に出ると、教師たちが並んでいていきなり怒鳴られた。 「馬鹿か!何してんだ!」 そう言いながら教師たちは俺と美雨を素早く抱えて校庭まで走った。 俺は煙を吸いすぎたのか意識を失ってしまった。 気が付いたら俺は見知らぬ天井があり、酸素マスクのようなものをつけられていた。 状況を把握しようと仰向けの状態から、上半身を起こしたときシャッとカーテンを開ける音がした。 そこには美雨がいて綺麗に包まれた花を手に持っていた。 俺が美雨の名前を呼ぶ前に美雨が 「先生!優羽君の意識が戻りました!ゆうくんがおきました!」 ああそうか、火事に巻き込まれた美雨を助けに行ったんだっけ。 良かった。美雨は無事みたいだな。 それからなんやかんやあって、俺は無事に退院し、美雨は俺が退院した後も申し訳ないからと言ってずっと一緒にいてくれている。 空を見上げてぼんやりとしていた俺はあることを考え付いた。 美雨におふざけ半分で俺が 「じゃあさ、命の恩人の俺が付き合ってくれって言ったら彼女になるの?w」 美雨は笑って返してくると思ってた。だが、 「いいよ、別に・・・」 と照れた様子で返されて、衝撃を受けた。 それでも美雨と一緒にいるのはたのしかったので付き合うことになった。
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