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B「それにしてもさぁー結構奥まで入って来たのに全然幽霊出て来ねぇじゃんなぁー」
A「・・・幽霊もそんなに簡単には出て来ないと思いますよ?」
「・・・きっともっと先まで行ったらその内・・・」
B「あれ?あの建物って廃墟じゃね?」
「やばっ・・ホントにあったんだなぁ・・・」
今更だが怖いもの好きな俺には霊感が微塵もない。
だけどなんでこの時はこんなにハッキリと視えたんだろうと
自分でも身震いするほどである。
A「・・・ここの廃墟のこと結構詳しいから私案内しよっか?」
B「えっマジで?それ助かるわぁーー」
「実を言うと俺ここの心霊スポットあんまり詳しく無かったからなぁ(笑)」
彼女は淡々と廃墟を案内するように俺を導いてくれた。
逆じゃね?って思う方もいると思うが
彼女は妙に詳しくて怖がる素振りも見せなかった。
今思うとこの時点で気づくべきだったのだろうが
この時の俺はただただ彼女の頼もしさに安堵せざるを得なかったのだ。
B「結局何も出なかったけど雰囲気はヤバいなぁ・・・ここ」
A「・・・そうですか?私はそんなに怖いとは思いませんでしたよ?」
「・・・もっと怖いもの出るんじゃないかってシャッター推しまくったので」
「・・・現像が楽しみです♪」
B「現像出来たら送ってよ。それにしてもYukinaちゃんって思ったよりこういうの強いんだな っ」
「もっとキャーキャー言うの期待してたのになぁ(笑)」
A「・・・慣れてますから・・くすっ(笑)」
B「まぁ・・楽しかったからいいけど(笑)駅まで送るよ」
A「・・・あっ大丈夫。私まだこの辺散策したいから・・・今日は楽しかった」
「・・・ありがとね♪」
B「そ・・そう。じゃあまた今度ね」
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