大きな悲しみ

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大きな悲しみ

おばあちゃんに知られてからも、僕と銀ちゃんは、毎週土曜日に会い、春休みは毎日一緒に過ごした。 僕は、この楽しい日々が、ずっと続いて行くと信じていた。 僕が年長の夏休みに入ってすぐに、お父さんとお母さんから話があると、家族全員が居間に集められた。 おばあちゃんは、もうどんな話かわかってるみたいで、お父さんは、僕と兄ちゃんに向かって話し出した。 「廉と凛、お父さん、東京に転勤が決まったんだ。だから、お母さんも仕事を辞めて、廉と凛と4人で東京に行く事になった。来週中には、荷物をまとめて引っ越すよ。それまでに、友達とちゃんとお別れをして来るんだよ、いいね…」 「「えっ!東京?」」 僕と兄ちゃんは、揃って声を上げて驚いた。でも、兄ちゃんは、すぐに嬉しそうにしてはしゃぎ出した。 「やった!東京って超都会じゃん!よっし、皆んなにお別れついでに自慢してこよーっと」 そう言いながら、自分の部屋へ戻って行った。 僕は…僕は嫌だった。銀ちゃんと会えなくなっちゃう。おばあちゃんとも離れてしまう。兄ちゃんみたいに、喜べない…っ。 僕は、涙が滲みそうになるのを堪えながら、お父さんに聞いてみた。
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