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「銀ちゃん…翼は…?」
「ああ、あれは飛ぶ時しか出さねえよ。俺のは銀色だっただろ?だから、俺の名前は銀(しろがね)って言うんだ…」
「そうなんだ…。銀ちゃんの、すごくきれいでかっこよかった。また見せてくれる?」
「いいぜ。帰りもまた飛んで連れて帰ってやるよ」
僕はぱあっと笑顔を見せて、銀ちゃんに抱きついた。
「ほんとに?ありがとう。銀ちゃん大好き!」
僕のとびきりの笑顔に、銀ちゃんが腰を屈めて僕の頭をぐりぐりと撫でる。
僕は銀ちゃんの肩に手を置くと、背伸びをして銀ちゃんのほおにちゅうをした。
「大好きな人にはこうするんだって。兄ちゃんが言ってた」
「……っ」
そう言って、僕はにこにこしながら銀ちゃんを見る。
銀ちゃんは、ほおに手を当て、目を大きく開いて僕を見ていた。
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