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精神面は勿論だが、身体的な加害の方が苦しかったかもしれない。
両手を僕の細い首に回され、軽く親指に力を込められただけで呼吸が困難になり声すら出せなくなる。
顔面を真っ赤にして「がはっ……!」と声を出して苦しむ僕を見て、イジメっ子達は爆笑する。
そんなイジメっ子達を、僕は虚ろな目で見上げながら考えていた。
『一体何が面白いのだろう』と。
人が苦しんでいる姿がツボにハマる。
そういった感情は僕にはなかったので、到底理解できなかった。
理解できてたまるもんか。
だけどこいつらみたいな人間の方が、人生をうまく渡っていける術に長けているという事を僕はよく知っていた。
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