第四章

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第四章

「痛っ!」 やばい、体中が痛い。特に腰周辺が…。ってことは、手術は終わったのかな。  そこには、手術の結果を楽しみにしている自分がいた。    布団を払ってみるとそこには…「ケンタウロス」がいた。  自分の腰から下は、あの美しい馬の体につながっていた。しかし、腰の部分には痛々しい縫い目がはっきりと残されている。  その美しい四肢を動かそうとしてみるが、どうしても動かない。というより、動かそうとするたびに、腰に激痛が走り、力が入らないのだ。    と、病室に看護師が入ってきた。 「あら、村田さん、いつから起きてたんですか?」 「たった今、起きたばかりですよ。」 そういうと、看護師は、ベッド脇の机に置いてあった書類に、いそいそと何かを書き始めた。 「肢は動かせますか?」 「痛くて動かせないです。」 「足に違和感は感じますか?」 「違和感しかないですよ。」 「食欲はありますか?」 「いや、さほどありません。」 「なるほど…。」俺の回答を、熱心に書き留める。 「あの、手術が終わったのは、いつぐらいですか? 手術はどれくらいの時間がかかったのですか?」 看護師の質問攻めに、少し腹が立ったので、恨みの気持ちも込めて、聞いてみた。 「一昨日に終わりましたよ。手術には、30時間くらいかかってましたよ。」 30時間か・・・。思った以上に長いな。まあ、内臓とか、神経とかいろんな器官をすべてつなげるのだから、それぐらいかかっても不思議ではないのかもしれない。むしろ、短いような気もする。 「多分、一ヶ月以内には完全につながると思うので、そしたら、リハビリを始めましょうね。」 「はい、わかりました。」
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