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ダーーーーーーーン!!
ダーーーーーーーン!!
ダーーーーーーーン!!
ダーーーーーーーン!!
山間で、ライフル銃の銃声が轟き渡った。
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド!!!!
「もう嫌ぁぁぁぁ!!何であたしは『イノシシ』に産まれたの?!
愛しい我が瓜坊達も・・・愛する夫も人間が殺して・・・何で?!」
ハンターに追われている雌イノシシのプーコは、大粒の涙を流しながら山野を駆け巡った。
「何であたし・・・イノシシを人間は意味嫌うんでしょ・・・!!
人間の近くじゃあたし達は・・・何でぇぇぇ?!」
・・・・・・・
・・・・・・・
イノシシのプーコの家族は、夏の天候不順の煽りを受けて山の幸が全部不作に見舞われ、皆飢えていた。
「駄目よぉ!!人間の人里に降りるなんて!!」
「しょうがないだろ?食い物に確実にありつけられる手段は、人里にしかもう無いんだ・・・!!」
妻イノシシのプーコはどうしても、人間の近くに行って食い物を得ようとイノシシのプーに反論しても、全く聞く耳を持たなかった。
「駄目よ!!プー!!いや、パパ!!人里に行くのは死ぬ行為と一緒だわ!!」
「駄目だ!!これは、生きるか死ぬかの賭けなんだ!!」
「『賭け』・・・?『賭け』ですって?!人里に出たら、人間に即殺されるのは目に見えてるわよ!!
お願いだから、人里に行くのだけは止めて頂戴!!」
「わーい!!人里人里ぉ!!」
「人里ってなあに?面白いとこ?行きたぁーい!!」
「こらっ!!瓜坊達まで!!」
母イノシシのプーコは呆れてしまった。
「プーコよ、だから俺はこれから人里行って、何か食い物探しに行くから。」
「パパぁーー!!連れてって!!」
「ねーねー行こう!!ひとざと!!ひとざと!!」
・・・もう嫌・・・!!
仕方なく母イノシシのプーコも渋々、父イノシシのプーと無邪気にはしゃぐ瓜坊達に付いていった。
・・・・・・
「イノシシだーーーー!!」
「イノシシが出没してきた!!」
「怖ぁぁぁぁい!!」
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