正義を執行します

※※

『気付いてあげられなくてごめんね』

何度心の中で詫びても、ユユカヘの贖罪とならないことはわかっている。

それでも、私はこの言葉を繰り返すしかない。
あの人達が憎いけれど、憎しみに囚われるわけにはいかない。

彼女達は法の元に断罪された。それ以上を望むことは、正義に反してしまう。

『ごめんね、ユユカ』

不意に、葬儀で見たユユカの両親を思い出した。もし私が今死んだとしても、あれ程まで悲しんでくれる人はいないだろう。

＿＿羨ましい。
一瞬そう思ってしまい、頭を振った。