私が神になる?

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ある日の夜。 私は部活動で、遅くなり、高校からの帰り道を急いでいた。 人気のない住宅街にさしかかり、いっそう足早に、歩いていると、道の真ん中に何か落ちていた。 「なんだろう?」 それは一冊の黒い表紙の本だった。 中を見てみると何も書いてない。 表紙を目を凝らして見てみると、(DE)という字が、うっすらと見てとれる。 これはあのかの有名な「DEA◯H NOTE」では? 名前を書くと、その書かれた人は死んでしまうというあれ! 漫画好きの私としては、まずそう思い立った。 そうして、私はその本を持って帰ることにした。 さあ、私に死んでほしい人なんていただろうか? 考えてみると、一人いた。 数学教師の神月である。 私のどこが気に入ったのか、わからないが、最近執拗に迫ってくる。 自分のことを、かっこいいと思っていて、自分のことなら、女は何でも聞くと思っているナルシストである。 ストーカーのように家まで来たりして、ほとほと困っていた。 「よし。死んでもらうほどのことではないけど、とりあえず・・・」 その本に、神月先生の名前を書いた。 次の日。 学校にいった。 私は、ちょっとドキドキしていた。 今にも誰かが、突然教室に入ってきて、神月先生の死を告げるのではと思っていたから。そうこうしているうちに、数学がある1時限目が、始まった。 先生は、来なかった。 他の先生が来て、今日は神月先生お休みなので、自習ですといった。 お休み? 亡くなったんじゃなくて? もしかすると、心臓麻痺かなんかで、死んでて、連絡つかなくて、休んでると思われてる? 確かめたい・・・ 神月先生に書類を、持っていくという、担任の先生の後ろを、隠れて着いていくことにした。 担任の先生が、神月先生の家についた。 大きな家だ。 チャイムをならすと、先生のお母様らしき人が出てきた。 なるべく近くによって、話を聞いてみると、どうやら生きてはいるらしい。部屋から、出てこないようだ。 「なんだ。あれはやっぱりD◯ATHNOTEなんかではなかったんだ」 私はちょっと、残念だったり、ほっとしたりして家に帰った。 あるわけないよね~。それにあれはノートだし、これは本だし。 私はなんか安心して眠りについた。 次の日。学校。 神月先生の授業。 先生が入ってきたとたん、みんながざわざわし始めた。
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