冬写

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A「・・どうかな?」 B「んー、そこらへんの景色をただ撮ったって感じ」 A「うぅ、もう良くない?もうかれこれ1時間撮りっぱなしなんですけど」 B「ちゃんと自分が映したいと思うものに目を向けないといい写真には出会えないよ」 A「私が今見てるのは炬燵でぬくぬくアイスを食べてる自分の姿なんだけどな・・」 B「あ!静かに。ほら、鹿が遠くからこっちを観てる」 A「ほんとだ」 B「ぼーっとしてないで構えて!いい被写体じゃないか」 A「はいよっと。ん・・ここかな」 B「お!今日で一番の一枚だね。まあでも及第点ってとこかな」 A「君は冬の寒さ並みに厳しいね」 B「専門家だからね」 A「専門家・・と言っていいのかな?」 B「なにはともあれ今日は満足できたし帰ろうか」 A「ふぃー、やっとこさこの白い世界とおさらばできるぞー」 B「帰ったら、ちゃんと手入れしておくれよ?」 A「はいはい、わかってますわかってます」 B「今度は山の上から街の景色を映したいねー」 A「雪山登山とかかんべんして」 B「僕はもっといろんなモノを見てみたい。綺麗だったり、壮大なものや、  様々な生き物。そして不思議なものや、珍しいものもね」 A「私から見ればあなたが一番不思議で珍しいわよ。しゃべるカメラなんてね」
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