"恥の多い生涯を送ってきました”

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全身を激しい痛みに襲われ、ゆっくりと身を起こした。 失敗したのかな? 心配を胸に辺りを見渡すと、其処(そこ)子汚(こぎたな)いコンクリートではなく、奥が見えない程に広い部屋だった。 辺りは真っ白で、奥行きが全く分からない。 地平線の彼方まで全てが真っ白だ。 辺りには何も無く、()るのは真っ白に磨かれた大理石の床だけだった。 此処(ここ)は、見知った場所では無い。 屹度(きっと)、自殺が成功したのだろう。 自分が地面に叩きつけられた感覚と、グシャリという音がまだ耳に残っている_
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