AIロボと暮らす

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*  幸多が高校生になった頃、少子化に歯止めをかけようと実力行使のような対策が始まった。その時はまだ先のことに思えニュースに耳を傾けなかった。  今、まさに彼に差し迫っているのが、いくつかある対策の一つである「20歳になったらペアを作るべき行動をとる。25歳を超えてもペアがいない場合、一人でも子供を一人は育てなければならない」の「25歳を超えても……」の部分である。  正しく言えば一人で子供を育てるのではなくロボットとペアでそれにあたるのである。  まず、AIロボットがやってくる。そしてロボットとの生活に慣れたら、次に子供がやってくる。ロボットと協力して一人親として子育てするのだ。  子供は選べないが、一人親、二人親どちらでも最初の子供だけは男女と年齢の選択が可能となっている。
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