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「お、おはよう此方君」
「お、おはよう此方君」
「おはよう!」
清々しい笑顔の挨拶。
生徒会長にして学園の鏡とも言える好青年の象徴。
それが此方栄治である。
しかし今は頭が巨大化して3mくらいある、好青年の面影はない。
「此方君ってバグってない?」
金髪の少しチャラい友人、櫻井は苦笑いでそう告げた。
「バグってる?」
「3Dのゲームでシステムに不具合があった時に起きる現象なんだけどさ、よくネットで動画を見るんだけどマジで面白いの」
「それが起きてるの?此方君に」
「……多分」
「アホかッ!」
「!!」
リッチーの激しい突っ込みに櫻井がたじろぐ。
「あ……ごめん驚かせちゃった?」
「だ、大丈夫だよ。ただリッチーのツッコミの圧が凄すぎて……」
「そう?私は普通に喋っただけだけど」
「じ、自覚ないの?怖」
青ざめる櫻井の頭に此方が座る。
「櫻井!上!」
「え!?」
此方が瞬間移動して壁に埋まる。
「呼び捨て……初めてリッチーに呼び捨てにされた……」
「そんなん気にしとる場合か今ッ!」
「ひぃ……」
凄まじい剣幕でつっこまれ、たじろぐ櫻井。
「ご、ごめん櫻井」
「喧嘩はやめよう」
此方は清々しい笑顔でそう告げた。
「お前が言うなッ!」
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