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「千葉が結婚後も遊ぶ男だと知ってて結婚するんだから、確信犯に違いない。不幸になると知ってて自らイバラ道を選ぶんだ。お前はマゾヒストか」
「ちょっと! なんですか。その言い方!いくらなんでもひどいですよ」
こんな言われ方を上司からされる筋合いはない。
ただの上司だ。
会長の孫だからって、なんでも言っていいと思ってるんだろうか。
「悔しいか?」
「はい。私のプライベートな問題にまで、チーム長に首を突っ込まれたくありません」
「なぜだ?」
「チーム長とは仕事上だけの関係ですから」
「だから、さっきから言ってるよな?仕事上だけの関係をやめようってな」
「は? 何をまた訳がわからない…」
急に翼の顎へ手をやり、自分の方を向かせた目黒。じっと翼の瞳を見つめる。
「少しのんびり構えすぎた。今からプライベートでもお前に十分関わっていくつもりだ」
目黒の迫力ある目力に押され、翼は身動きが出来なくなっていた。
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